見習い、と聞けばどんなカードを連想するでしょうか。
最近注目を集めた《幻想の見習い魔導師》を思い浮かべる人。
昔から遊戯王をやっているなら《見習い魔術師》を挙げる人もいるでしょう。
遊戯王を始めた世代が分かりそうなこの単語。
今回取り上げる見習いはコチラです!
リバース・効果モンスター
星2/闇属性/魔法使い族/攻 100/守1500
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。
手札からモンスター1体を特殊召喚する。
(2):このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
手札からモンスター1体を特殊召喚する。
・パロディカード…?
《見習い魔術師》と名前が3文字違い、レベル、属性、種族が一致。
リバースモンスターということでセットしてからというプレイが同じ。
攻守を見ればやはり守備的な動きを予感…似ています。
実際に《見習い魔術師》の効果でセット可能なステータスです。
《見習い魔笛使い》を使用するときは
《見習い魔術師》と合わせてデッキの構築もありそうです。
共通点が多い見習いですが現在はカテゴリができるほどカードの種類はありません。
《見習い魔女》もレベルと属性と種族が同じなため、
今後ひっそりとシリーズ化していくのでしょうか。
・上級モンスターの運用
『このカードがリバースした場合に発動できる。
手札からモンスター1体を特殊召喚する。』
発動する条件は違うものの、2種類の効果はどちらも手札のモンスターを特殊召喚します。
モンスターのリリースを要求するアドバンス召喚と比べたとき、
フィールドの1枚を使って手札の1枚を召喚する点が似ています。
最上級モンスターを特殊召喚するならリリースモンスター1体分を軽減。
モンスターを呼び出しながら《見習い魔笛使い》はフィールドに残るため、
ボードアドバンテージを増やしつつ、残された召喚権で戦術に幅を広げます。
ただリバースモンスターであるため
セットしてからターンをまたぐような手順を踏む必要があること。
また『帝』のようにアドバンス召喚をトリガーとするモンスターには適しません。
特殊召喚であるがために、それを封じられ効果を適用できない…などと
アドバンス召喚をサポートするカードと差別化ができます。
最大の恩恵は特殊召喚するモンスターのレベルに制限がないこと。
そう、神でさえもこのカード1枚で特殊召喚できるのです!
・制約が足りない!?
『このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
手札からモンスター1体を特殊召喚する。』
『相手が』『1ターンに1度』というお約束の文言が一切ありません。
条件さえ満たせば何度でも、さらに自分から効果を発動することもできます。
『相手が』という条件がないため《リビングデッドの呼び声》から墓地蘇生で、
《リビングデッドの呼び声》が破壊され《見習い魔笛使い》が破壊された場合も適用可能。
複数枚の《見習い魔笛使い》が巻き込まれた場合でも、
それぞれの《見習い魔笛使い》が効果を適用することができます。
発動する場所さえも問わないため、このカードが破壊されることがあれば、
ほぼ確実に効果を適用することができます。
・アドバンテージを生み出せない
目に見えたデメリットがないように見える反面、
このカードだけで直接アドバンテージを稼ぐことはできません。
いずれの効果も手札に依存するため手札がなければ何もできません。
仮に手札の最上級モンスターを特殊召喚できた場合でも、
そのモンスターを運用することではじめて効果を発揮します。
デッキや墓地に比べて枚数に限りある手札。
あくまで手札を消費する効果であるため、制約が少ないカードデザインは必然かもしれません。
墓地に送られたり、リバースしたり、
その動作だけでアドバンテージやフィールドを維持するカードはたくさんあります。
《見習い魔笛使い》を採用することで考えたいことは、
目に見えたアドバンテージではなく、後につなぐアドバンテージと言えます。
・真価
物量で押したりや枚数を稼いだりするカードデザインが増える一方。
このカードは限られた枚数でコンボを完成できるかに照準を絞りたいです。
先攻1ターン目に《見習い魔笛使い》を召喚。
このカードを破壊効果に巻き込むことで、即座に手札とデッキからモンスターを特殊召喚。
セットされたこのカードが戦闘破壊されたのであれば、2つの効果を適用することができます。
ダメージ計算後に①の効果を発動、ダメージステップ終了時に墓地へ送られ②の効果を発動。
手札という見えないところからの奇襲性に加え、
2体並べて効果を発揮するモンスターを安全に召喚できます。
上級モンスターをコンボに使用するデッキの保険としても機能します。
手札に上級モンスターがあふれる様な事態を救ったり、相手ターン中にも効果を発動できたりします。
・聖騎士を考える
せ、聖騎士デッキへの採用を考えてみました!
(Tetsuのフェイバリットデッキ、趣味の話なのでスルーしてもらって構いません)
種族と属性の一致とレベルがいい感じなので、《トランスターン》が思い浮かびました。
墓地送りのため《見習い魔笛使い》の効果を適用できませんが、
デッキから万能聖騎士リクルート《伝説の預言者マーリン》を呼び出せることは魅力。
しかし《伝説の預言者マーリン》自身の制約で、自らが特殊召喚されてしまったが故に
『聖騎士』を特殊召喚できないというジレンマ。
上級モンスターがいるではないですか。
そして複数体並べることで力を発揮する『聖騎士』たち。
《見習い魔笛使い》の戦闘破壊から同時に特殊召喚する状況を作り出せそうです。
とは言いつつも、ただでさえ装備カードという手札消費が激しい『聖騎士』デッキ…う~ん。
カードパワーがインフレしている昨今で、味のあるカードを見ました。
《見習い魔笛使い》が潤滑油となるような一味違ったデッキを見てみたいものです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。