新しくなっていく遊戯王。
その違いを見せてやると言わんばかりに、
早々の時期に発表されたリミットレギュレーション。
恒例の新制限予想も束の間、すぐさま新環境に突入です。
今回は新しくなったリミットレギュレーションで
動きがあったカードを中心に紹介していきます。
【真竜に対する規制】
《真竜剣皇マスターP》《ドラゴニックD》
(新規・制限)
『真竜』デッキのエースモンスターと核と言える魔法カード。
これらの存在が多くのデッキの選択、
構築の幅を狭めていたのではないでしょうか。
《ブラック・ホール》
(制限⇒準制限)
《真竜剣皇マスターP》は突破の手段が限定的で、
デッキによっては勝ち筋を否定されることも多かったはず。
『壊獣』モンスターや《コズミック・サイクロン》など、
『真竜』の妨害として常に割いていたスロットに可能性を見出していけそうです。
《機殻の生贄》《EMペンデュラム・マジシャン》《揺れる眼差し》
(制限⇒準制限)
《真竜剣皇マスターP》の耐性が厄介なのはもちろんですが、
その破壊効果によってコンボの起点を潰されるため、
使用を控えたデッキも見受けられました。
スケールが大切な『クリフォート』はもちろん、
《虹彩の魔術師》などの強化も新しい『EM』や『魔術師』。
制限緩和の追い風を受けて、
全盛期までとは行かないまでもチャンスを…風を掴んでいきたいものです。
【開闢する新たな立ち位置】
《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》
(準制限⇒解除)
日を追うごとに新情報が発信される姿は、
次世代の覇権を約束されているとしても過言ではない『メタファイズ』。
除外を大々的に謳うデッキは今回のリミットレギュレーションで更なる後押しを受けそうです。
《メタファイズ・ネフティス》
(光属性でレベル8というステータスが導くものは…)
《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》が無制限になった背景を考えれば、
近年のカードパワーは異常です。
元より攻撃力が3000あり、除外という除去持ちで召喚条件が緩いモンスター。
《E・HERO エアーマン》や最近では《魂喰いオヴィラプター》など
優秀な回転力を高めるカードはありましたが、
時代を築いたフィニッシャーがその役まで担うことになりそうです。
《異次元からの埋葬》《ユニオン格納庫》
(制限⇒準制限)
除外といえば『メタファイズ』が筆頭に挙がる昨今。
元より『光』と『闇』を内包するデッキは多く、
採用は容易な《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》。
加えて『ABC』など、墓地と除外ゾーンを行き来することによって
アドバンテージを得ることも珍しくありません。
《異次元からの埋葬》で戻すといえば《馬頭鬼》と言うのは独断と偏見ですが。
『アンデット』や『カオス』など、
古きデッキが現環境でフルパワーというのも見てみたいものです。
【風物詩的な変移枠】
《竜の渓谷》
(制限⇒準制限)
『ドラゴン』デッキが恩恵を受ける、と言うのは大雑把な紹介ですが。
これまでもリミットレギュレーションによって
意図していないカードたちが副次的な被害を受けることは多かったです。
《ドラグニティ・ファランクス》《太古の白石》
本来の使い手『ドラグニティ』や、『青眼』といった旧制限でも戦えたカテゴリもあります。
デュエリストパック-レジェンドデュエリスト編-では
『真紅眼』や『サイバーダーク』などの収録があり、『ドラゴン』は可能性に溢れています。
《超再生能力》
(溢れ出すロマン…一時期はパワーカードオブパワーカード)
『ドラゴン』モンスターを回すことによって
《超再生能力》の発動条件を満たしやすくなります。
《灰流うらら》というドローの天敵はありますが、
《竜の渓谷》に後押しされ《超再生能力》で戦う『ドラゴン』のコンボに期待です。
《終末の騎士》
(準制限⇒解除)
無制限となった《終末の騎士》。
テキストだけ見れば『闇』属性なら何でも墓地へ、という破格の効果。
しかし、その遊戯王における正義の『闇』ですが、
最近は属性よりもテーマとしてのコンボが優先されていることも現実。
《マスマティシャン》
(こちらは手に入りやすくなった一枚)
『墓地へ送る』という手段だけ見れば、
そういった類のカードは随分と増えたものです。
考え方を変えると『墓地送り』という往年の《ジャンド》のプロトタイプのようなデッキジャンルが生まれるかもしれません。
《シャドール・リザード》
(墓地で効果を発動する闇と言えば…)
『シャドール』デッキなど、
狙ったカードを落とす意味があるなら採用の優先度はあげたいところ。
《隣の芝刈り》などパワーカードもあるので、
差別化を図りつつデッキを選択、構築していきましょう。
突出したデッキを抑え、二番手三番手のデッキに追い風。
今回は良改定と言われる所以がそこにあります。
しかし昔に禁止や制限まで登り詰めたカードが緩和されていくということは、
それだけ昨今のカードパワーが凄いことを裏付けます。
遊戯王も商材です、売れなければ、今よりも強くなければ買ってもらえません。
ただ、より強いカードで上書きしていくようなバランス調整が顕著となれば、
カードの購入もためらってしまうものです。
今後もデザインされたカードや意図した環境に囚われない柔軟な考え方は求められていきそうです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。